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10月:最近、時の流れるスピードが早くなっている気がする。新たなる地球環境問題でしょうか。

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社会人3年目です。
3年やれば一人前になれるという噂がありますが、果たして本当なのでしょうか。
それを確かめるべく、頑張りたいところです。
そして、そろそろ独り身を脱出したい。
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最初に言っておきますが、全編ネタバレになります。
結末を知っている人、知りたい人だけ読んで下さい。
これから、小説を読もう、もしくは映画を観ようという人は絶対に読まないで下さい。

当たり障りのない感想としては、「素晴らしかった」です。
声を大にして、人にお勧めできると思っています。
自分的ベスト3に入ってもおかしくない作品です。
それっくらい良かったです。

では、感想を。

人はこんなにも人を愛することが出来るのだろうか。
自分の人生を蔑ろにしてまで、人に捧げることが出来るのだろうか。
それが報われないことだとしたら…。

石神が自首をしてから、最後まで、涙が止まりませんでした。
ありきたりな表現しか使えませんが、彼の報われなさが胸を打ちました。
同時に、友人であり素晴らしい才能を持った唯一の好敵手を、自分の言葉で永遠に失わなければならない湯川の存在が印象的でした。。
湯川がいなければ、この事件は永遠に解決されなかったハズですからね。
この二人のやり取りと、その後に続く靖子への真相は、読んでいて辛いものがありました。

石神が靖子と美里の為に、自分の人生を捨てたのは、その時点で石神の人生が「彼」のものではなく「彼女たち」のものだったからだと思います。
人生に意味を与えてくれた二人への、彼が出来る最大限の恩返しだったのかもしれません。
報われる・報われないが問題ではなく、彼女たちの為に、自分が出来る「何か」をしたことで、石神の人生に悔いはないのだと思います。
そう考えると、本当は靖子は自首すべきではなかったのでしょうね。
でも、それは許されなかった。

「ガリレオシリーズ」の特徴に、「その後が全く触れられていない」が挙げられると思います。
エピローグがないと言いますか、事件が解決する直前で終わっているような印象を受けます。
たぶんそれは事件の解決よりも、事件を巡る様々な出来事の方に重きを置いているからでしょう。
犯人は誰か冒頭で分かるつくりになってますからね。
そう考えると、古畑任三郎に近いのかもしれません。

本作も、果たしてこの後どうなったか全くわかりません。
美里に至っては、自殺未遂したことはたったの数行しか書かれていませんし。
ただ、この自殺未遂がなければ、靖子は二つの事件の真実を警察に言わなかったんじゃないかと思います。
「石神」と「美里」という、自分を心から必要としてくれている二人が起こした決断は、靖子を動かすのに十分すぎる程意味を持っていた。
だからこそ、最後の最後に、真実を告白したのでしょう。
まぁ、それが「正しい」選択かどうかは、分かりませんけどね。

読み終わった後、ブックカバーを外したら「純愛」という言葉が書いてありました。
否定はしませんが、なんかこの言葉を使うと、すごく綺麗なものに思えちゃいますね。
子供同士の本当に純粋な「好き」とかに使う言葉なんじゃないかなぁと思っているので、少しこの表現には違和感があります。
一つの愛の形としては、間違ってはないんでしょうが、「純愛」で片付けていいものかと考えてしまいました。

正直、前作の「予知夢」があまり好きじゃなかった(正確に言えば「ガリレオ」よりもスッキリしない話が多かった)のであまり期待していませんでした。
「人が死んでるんだから、その死に意味を持たせるべきだ」とは常々考えている節がありまして。
前作までは、誰が死のうが本編にあまり関係がない=湯川がどう超常現象を解決するのか、に話の重点が傾いていたから、僕は好きじゃなかったのかもしれませんね。
意味ある「死」を描くのには、短編じゃ難しいのかなぁと思いました。

「容疑者X の献身」が面白かったのは、下手に超常現象路線に走らず、人物の内面や心理描写を掘り下げたからじゃないかなと思います。
ぶっちゃけ「予知夢」は、あまりにもオカルト過ぎた感がありまして。
こう書くと「じゃあガリレオである必要ないじゃん?」て思われるかもしれませんが…。
湯川というキャラクターは非常に魅力的なので、オカルト感を押し出すよりは、登場人物の内面で勝負した方が面白い気がします。
シリーズものとして続いているみたいなので、また読んでみたいと思います。

長々と失礼しました。
一端の評論家になったつもりは、全くありません。
的外れな意見かもしれませんが、こんな風に考える人もいるんだなぁくらいで捉えて下さい。
機会があれば映画も観てみたいですね。
結末を知っていると、また違った見方が出来るかもしれませんし。

相変わらず自分の文才のなさと、所謂評論家たちの巧みな話術に気づかされます。
と同時に、こんな作品をかける作家さんたちには尊敬の念を抱きますね。
すごいですね。
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