懺悔

次回公演＝卒業公演の演出家が決まりました。
毎回、誰が演出をやるのかちょっと騒動があるのですよ。
今回も例に漏れず…
イヤ、むしろ前代未聞なくらいに迷走しました。

台本書きたい人は書いて、それを公開して、みんなで選びました。
初の試みだったのでドタバタしてしまいました。
それに加えて、僕自身も台本を書いていたので大変でした。

なぜそのような事になったのかというと、演出やりたいっていう人が結構いたんですよ。
話し合っても決まらないだろうから、じゃあみんなで投票しちゃえ。
それなら誰のが選ばれても、恨みっこなしだろ。
って感じですかね。

で、結局僕のは、残念な結果になってしまいました。
みんなでそうやろうと決めたことですから、仕方ないですね。
書いてても、「どうせやんねーだろ」と思っていましたから。
それでも、折角書いた作品がダメだったのは悔しいです。
残念だ。

ここからは、僕の極めて自分勝手な意見を書きます。
たぶん、読んだ人は僕を軽蔑すると思います。
それくらい身勝手で自分本位な意見です。
ここに書くべきじゃないのかもしれませんが、ここにしか書けないので、書きます。
できれば誰にも知ってもらいたくないです。
でも、誰かに知ってもらいたいです。

演出家に選ばれたのは、この4年間あまり部活に参加していない人でした。
投票の候補自体、僕以外の人は、あまり部活に参加していない人でした。
元々、台本書くって言う人はあと2人いました。
が、諸々の事情により書きませんでした。
その2人だったら、僕は「負けても悔いはないな」と本気で考えてました。
でも、その2人が辞退したことで、僕の気持ちがぐらつきました。

「もし選ばれなかったら…」と考えて、たくさん言い訳を考えました。

「選ばれたって、参加して欲しい人は参加してくれないよ」
「選ばれたって、自分がやると色々と迷惑かけるよ」
「だから、俺はいいよ」

だって、本気でやりたいって言ってダメだったらかっこ悪いじゃん？
4年間、ずっと参加してきた人間が、最後の最後で伏兵みたいなのに負けたら笑い話だよ。

でも、ダメだった。

本気だったよ。
言い訳は考えていたけど、それ以上に、どうすれば楽しくやれるか考えた。
意中の人を落とす口説き文句も考えていた。
アイツをカーテンコールで使おうとか。
前説はあいつに任せようとか。
アイツを声の出演にすれば、全員参加出来るかなとか。
作業はしっかり後輩に伝えようとか。

4年間の、演劇の集大成にするつもりだった。
4年間の思い出の全てを、そこで作るつもりだった。
作れると信じてた。

でも、ダメだった。

演出家に拘っているわけではない。
ホントに辞退した2人だったら納得した。
でも、
なんで、最後の最後に、4年間の思い出のない人間に演出家をやられるの？

これが自分本位で身勝手で最悪な意見だってのはわかってる。
でも、僕にだって4年間、本気で取り組んだっていうプライドがある。
他の人にしてみれば、やっすいプライドかもしれないけど。

4年間あの場所で一番基礎練したのは僕だ。
緊張弛緩のポーズの数じゃ、誰にも負けない。
遊眠社でこなしたお題も、誰にも負けない。
掃除だって、誰よりもやった。
遅刻も欠席も早退もせず、毎日参加した。
それが誇りだし、唯一の自慢だ。

だって、
この4年間、必死に部活に参加してきたじゃん。
色んな人に迷惑かけまくって…
色んな人を傷つけて…
色んな人の大切な場所を奪って…

それでも「本気」でやったって胸をはれる唯一のものじゃん。

だからこそ、最後は楽しくやりたった。
全力を尽くしたかった。
それすらも許されなかった。

台本が最低だった？
もちろん台本がダメだったのはわかってるさ。
負けた相手が、戦った相手が。
みんなを納得させられるような台本が書けなかっただけか。

こういう風に考えちゃダメかな？
そういう人間関係抜きでやるものだったか。
たぶんこういう事に拘ってるのは僕だけだ。
拘るべきじゃなかったか。

僕の考えは間違ってる？
たぶん間違ってるし、間違ってない。

色んな人に迷惑をかけ過ぎた。
その報いがこれだとしたら、僕は、どれだけの事をしてきたのかな？
まだ、許されない。
おそらくずっと。

どうすればいいの？
もう参加したくないよ。
4年間、何やってたの？